街の銭湯には、石鹸やヒゲ剃りなど入浴時に必要な物を売っています。
それらを販売する商店を用具屋さんと呼んでいました。
特にヒゲ剃りは、1・2回の使い捨てタイプが5種類ほど売っていて、皆さんの好みに合わせて選ぶことができます。
馴染みの方には、顔を見て「いつものですね。」とヒゲ剃りを渡しておりました。
用具屋さんは、月に二度回って来てくれます。用具屋さんは、お風呂場の掃除用のブラシや、洗剤など、お店に必要な品物は何でも持って来てくれます。ですから、銭湯とは切り離せない存在でもあります。
その頃はコンビニなども少なかったので、お客さんは銭湯で商品を買うことがとても多かったのです。ですから、用具屋さんもとても忙しかったようです。
用具屋さんは、とても細かい金額を電卓で計算し、「通い帳」という帳面に手書きで記帳しておりました。最初の消費税が導入された時には、一層仕事が増えたと思いました。