銭湯の桶と言えば、黄色でちょっと重くて、底に「ケロリン」と書かれたものが知られています。
なぜ「ケロリン」なのか、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「ケロリン」とは頭痛薬の名前です。広告入りの桶ということです。丈夫で耐久性があって、銭湯に置かれていることで有名です。
夜、お店を閉めた後に、掃除をしますが、その際に、桶を男女それぞれ2本に積み上げます。そうして桶の数を数えます。桶は、カランの数と同じか1つ多いか位に、セットしてます。
もし数が足りなければ、捜します。大抵、庭近くの縁側や、露天風呂に置いてあります。ロッカーの中から出てくることもあります。
でもどんなに捜しても見つからないときもあります。誰かがうっかり持って帰ってしまうのか、たいてい2〜3日経つと、何故か桶の数は元に戻っています。
(たまーにですが、次来た時に、『間違えて持って帰ってしまいました』と番台の私に渡してくれる人もいました。)