銭湯の洗い場に付いてる、赤と青の丸いハンドルの蛇口。私達は「カラン」と呼んでいます。
赤い方がお湯、青い方がお水です。色と温度がリンクして、分かりやすくしてあります。
そして、カランを押してる間は、お湯やお水が出ますが、押すのを止めると、流れが止まる仕組みです。
赤い方からは、そのままかけ湯にするには、少し熱いかなという温度に調整された、お湯が出てきます。
青い方は、お水が出ますが、うちの場合、井戸水が出る仕組みでした。井戸水は適度に冷えてて気持ちがいいんですよね。まだそういう店もあると思います。
私がお風呂屋をやっていた、4軒のお店は、いずれも湯船側が熱いお湯のカラン(赤)、逆側がお水のカラン(青)でした。
お風呂場の設計上、出来るだけ窯場(熱源)に近い方に、お湯のカランを持ってきたのでは無いかと思われます。
ケロリンの桶をカランの下に置くと、ちょうど桶の内径に、2つのお湯のカランとお水のカランが入り、両者を混合させるのに都合良く出来ております。これで、自分の好きなお湯の温度を作ることが出来るという訳です。
お湯のカランの方が、少しだけ大きかったです。逆に言うと、お水の方は差し水的に調整する、補助的な役割なので、小さめに作っていたと言えるでしょう。
その昔、50年程前に、カランが1つで、かけ湯をするのにちょうどいい温度(人によるのですが)のお湯が出るタイプがあったらしいです。今は逆に、形は違うでしょうが、スーパー銭湯や温泉場などが、そういうタイプを採用してますね。