下駄箱の話

はじめは下駄箱の話から。

銭湯ののれんをくぐると、左右に下駄箱(靴箱)が分かれてる店があります。
こういったお店は、ここで男性側の入り口と、女性側の入り口に分かれます。

下駄箱には、木製の札の鍵が付いていて、札には数字が、赤や黒で書かれてます。鍵サイズは手のひら程の大きなものです。銭湯に来る人は、ここで、最初のお楽しみがあります。

たいていの人は、自分が使いたい下駄箱の位置があって、いつも同じところを使っているようです。ある人は自分の肩の高さの位置、ある人は下から三段目とか。

よく聞くのは好きなスポーツ選手の背番号。
鍵は木製なので、年数が経つと、角がすり減って、丸くなっていきます。

うちの店の場合、男湯の55番が一番すり減っていました。ダントツですり減っています。かつては3番だったと聞きます。

(お分かりかとは思いますが、いずれも野球選手の背番号。55番→松井秀喜氏、3番→長嶋茂雄氏)

自分の気に入っている場所が空いていると、ラッキーですよね。

関東近郊の銭湯をやること約半世紀。全部で4軒のお店を渡り歩いて来ましたが、最後は20年間腰を据えて、町の変わりゆくのを番台から眺めておりました。 ブログは主に女将が担当しております。子供は3人。