先着100名様にヤク○ト進呈

銭湯は一般に地域の浴場組合に加入していて、
組合毎に一年の行事や催し事が様々あります。
私がお風呂やになったばかりの頃は
一年に何回か先着○○名様にヤクルトを進呈するという企画がありました。

銭湯に来て、飲み物が配られるというのは
行事としては当時としては特にめずらしくもありませんでしたが、
その日、入浴料金を払うとヤクルトがもらえるのは楽しみにしている人が多かったように思います。

この企画は昭和50年の終わり頃まではありましたが、徐々に配布本数と実施回数は減って行きました。

しかしその後、私たちが引っ越して移った銭湯があった地域の組合は、
ヤクルト配布が本数も実施回数も多く、まだまだ盛んでした。
この街は学生さんが多く、そして風呂無しのアパートに住んでいる人が一般的でした。
ですから、(一人暮らしを始めて)初めて銭湯に来たという人もいました。

そして、その頃は珍しかった外国人の方。
銭湯に来て料金を払うと小さな飲み物が渡されることに、戸惑う人も多かったです。
一度このサービスの日に来れば要領がわかるのですが、
「これは何ですか?」と聞かれて、1人1人に「サービスです」と答えていました。

ある日、外国人の方が入浴料を払った時に飲み物を渡すと、「シャンプー?」と聞かれたことがあり、銭湯ではそう思うだろうと納得した覚えがあります。

関東近郊の銭湯をやること約半世紀。全部で4軒のお店を渡り歩いて来ましたが、最後は20年間腰を据えて、町の変わりゆくのを番台から眺めておりました。 ブログは主に女将が担当しております。子供は3人。